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(経験者が語る)現地採用社員についての解説とメリットデメリット10選

現地採用員

こんにちは。MR.ICEです。

「日本は生きづらい」「海外で暮らしたい」「英語を使って働きたい」という人に24ヶ月以内に海外勤務を勝ち取って人生を変える方法を教えています。

海外で勤務をする方法の一つとして現地採用があります。海外にいる人の間では「現採(げんさい)」と略される現地採用ですが、海外駐在員とは何が違うのでしょうか。ネットや巷の噂では、良くない情報も少なくないですが実際はどうなのか気になりますよね。今回は現地採用として7年間の経験がある私が良い事も、悪い事も全て解説いたします。

こんな疑問にお答えします
  • 現地採用とは、そもそもどんな人たち?
  • 現地採用のメリットとデメリットは何?
  • 現地採用になるためにはどうしたらいいの?

MR.ICEは海外駐在と現地採用どちらも経験しています

MR.ICEは何者か?

現地採用とはどんな人たちか

現地採用とは

移住国の法人に現地の社員として雇われる人

現地採用社員は言葉の通り、移住先の国にある法人に、現地の社員として雇われている人です。例えばタイだと、現地で雇うタイ人と同じ扱いになります。

最近は、日本で外国人が勤めている所をよく見かけますが、あの真逆のケースです。

移住国の法人は日系法人と非日系法人がある

雇い主は日系企業と外資系企業の2種類があります。

日系企業は日本にある企業の海外支店や工場等が一般的です。一方、外資系企業は移住先の国の企業や、その他の国から移住先の国に出している支店や工場となります。

純粋な現地社員とは扱いに差がある

現地社員の採用と同じ扱いになると言いましたが、実際は少し異なります。

日系でも外資系でも、移住先の国の人たちが従業員の大部分を占めることになります。したがって日本人というだけで国籍的に珍しい立場になります。

もう一つの差は給料です。アジアの話ですが、大体の国では日本人の給料は現地社員の給料より高く設定されます。日本人の給料が高く設定されている理由は、移住先の法律が理由の場合と習慣による場合の2種類があります。

現地採用は必要最低限の英語力が必要

現地採用は雇って即戦力になる必要がありますので英語力は基本的に必要です。

現地採用に必要な英語力は、最低でも英検2級の英語をちゃんと運用できるレベルでしょう。

運用という言葉を使った意味は「ペーパーテストはできるが使えない」ではなく、知識をちゃんと活用してコミュニケーションできるという事です。

ただし英検2級より上は一旦必要ないと思います。実際に現地採用で働いている人でも、すごく流暢な人は多くない印象です。まずは流暢さよりコミュニケーションが成り立つかが重要です。

現地採用である事のメリット

現地採用である事のメリットを説明します。私自身が現地採用経験が長いので実体験に基づいた内容です。

現地採用は精神的に楽

現地採用の一番のメリットは日本の労働に比べて精神的に楽ということです。

現地採用を目指す人の多くは、日本の常識やルールに疑問を感じています。私もそうでした。「会社に尽くす」「勤め上げる」「残業あたりまえ」「先輩後輩」等々。

現地採用はこういう疑問を一気に解決できるため精神が楽になります。では一つずつ見ていきましょう。

日本よりワークライフバランスが良い

これは有名ですが、日本に比べて海外は仕事に費やす時間が少ないです。現地の社員同様に、仕事が終わればサッサと帰る事ができます。海外駐在員は海外にはいますが、日本のしがらみを持ったまま働きますので、毎日定時帰りはできません。

職場の環境良い

日本に比べ上司部下、同僚の関係もフラットなため職場でのストレスは少ないです。「新入社員だから飲み会のアレンジをする」「年下だから先輩のいう事を聞く」、また逆に「年上だからおごる」という概念も無いです。

日本の様に過度な品質を求められない

海外では、日本で当たり前の仕事の細かいルール、そしてその品質を余り求められません。

日本で求められる仕事の基準は高いです。ただ必ずしも全てに関して高品質という意味ではありません。確かにレベルも高いですが、無駄だと思えることも多いです。

  • 朝礼・朝礼時のスピーチ
  • 各行動の報告書作成
  • 議事録、プレゼン資料のレベル(見易さ、文言の添削)
  • 会議の多さ・大会議のための準備会議
  • 飲み会、イベントに参加する事による人間関係作り

例を挙げだしたらキリがありません。多かれ少なかれ日本のサラリーマンはこういう事に大きな時間を費やしており、それが残業に繋がっています。

海外では無駄な事はしません。もちろん現地採用もそのルールないで仕事をするので、こういう細かいことを求めらるストレスはありません。

精神的に強くなる

現地採用は、海外駐在員のように会社が何から何までやってくれません。

アパートの契約、電気水道等の申し込み、携帯電話の契約などすべて自分で行います。日本とルールや常識が違うので、先ず何をするべきかを調べて自分で行動します。

また海外はこれらの事に関して問題が起きやすいです。この問題の対処も全て自分でやりますので気づけばある程度行動力が付き、精神的に強くなっています。

日本では大体の事は分かりますし、分からなくても簡単に聞けます。もし帰国しても、海外で全て自分でやった経験があると、日本のトラブルは簡単に見えるでしょう。

日本人であることが武器になる

日本人の現地採用はオフィスでは少なくなりますのである程度貴重です。

日系企業であれば、日本本社の指令を日本語のまま理解でき、日本人の感覚も汲み取る事ができます。当たり前に聞こえますが、これは現地社員にはできない事です。

外資系企業であっても同じで、雇われているという事は日本人がいると便利な要素がある事が一般的で、その対応ができるのは現地採用だけになります。

またさっき出た日本の仕事んクオリティも武器になります。日本は何から何までしっかりやるのが当たり前で、それが嫌だと思っている人も実は基礎は日本のやり方やレベルなのです。

従って自分は細かくやっていないと思っても現地では細かく、丁寧な仕事になります。したがって意識していなくても、比較的品質の高い仕事をしてしまうという現象が起きます。

海外の人をまとめて言う事は良くないですが、大雑把に日本の感覚で言えば「いい加減」です。これは西洋も含めての感想です。実際に仕事しないと分からないと思いますが、真実です。

英語が上達する

いくら英語が苦手でも毎日使うと上達します。

別記事でも話しましたが英語はインプットにアウトプットが伴って初めて大きく上達します。日本にいると勉強でインプットは有るがアウトプットは少ないです。海外では毎日英語を話す必要がありますので、 インプットとアウトプット が上手く回り英語が速く上達します。

日本より出世が早い

これは本人の頑張りも必要ですが、日本より出世できる環境があります。

何故かと言うと、人の出入り(入社・退職)が多く、3年以上勤めていればオフィスで古株の立場になってきます。それだけポジションの空きも多く発生しますので、自分がしっかり仕事をしていれば上のポジションになれるチャンスが多いです。

現地採用である事のデメリット

日本にいた時より年収が下がる

必ずとは言い切れませんが、多くのケースでは年収合計は日本にいた時より下がります。

実際には税金の違いや、現地の物価により、年収が下がっただけ貧しくなるわけではありません。

ただ数字で見た時に、新しい人生を開始した途端に例えば年収が100万円下がったとなると、気分が良くないですよね。

また家族や友達と年収の話になった時に、肩身の狭い思いはするでしょう。生活自体は苦しくないにしても感情的に少し嫌ですよね。

社会保険がない

日本で社会保険の支払をしないので、当然ですが保険のカバーが無くなります。

具体的には医療保険 年金保険 介護保険 雇用保険 労災保険など日本であった制度は適用されません。

特に気になるのが年金ですが、住民票を抜くと年金の支払をする必要がなくなります。支払の義務はなくなりますが、積み立てもしませんので受給できる額は増えません。年金の将来自体が不透明ですが、それでも受給したい人にとっては不安要素となります。

また健康保険も支払しないため、保険のカバーがされません。任意で支払う事もでき、海外で支払った医療費は必要な資料をそろえれば日本帰国時に請求ができるようです。

国によっては現地の年金、健康保険に加入します。香港ではMPFという年金制度があり私も入っていました。日本と違い帰国時に数百万円現金で払い戻しがあり良い制度でした。また健康保険も自動加入で 現地医療を安く受けられました。

駐在員との待遇の差

現地社員と同じ待遇ですので、海外駐在員の教授できる家賃、渡航費、保険などの補助は自腹となります。これ自体は海外駐在員の方が特殊な条件のため、気にしなければ良いです。

ただし目の前に同じ日本人がいて、こういう待遇の違いが目に見えたらあまり気分は良くないです。気持ちの問題ですが、自分は別のメリットを受けていると割り切るしかないです。

管理職のポジションに上がりにくい事も

場合によりますが海外駐在員を定期的、また多く派遣している企業ではマネジメントポジションが空きにくい事があります。

海外駐在員は日本では管理職ではないが、駐在時はマネージャーになるというのが通例です。海外でトレーニングされるという意図があるのでしょう。

そのため管理職のポジションを常に海外駐在員が占めているという現象が起こり、自分がいつまでたっても管理職になれない事になります。

ただしこれは過去10年ぐらいで変わってきており、海外駐在員はコストが高いため人数を減らしてなるべく現地の社員で回すという傾向があります。従ってよほど設けている大企業でない限り、この問題は起こらないでしょう。

長期のキャリアパス方針に悩む

現地採用は比較的20~30代までの人が多いです。恐らく多くは現地採用で身に着けた経験やスキルを使ってキャリアアップをするためです。実際私もそのケースです。

海外駐在員のように他人から帰任を決められるわけではありませんので、将来の方針をしっかり自分で決めておく必要があります。

  • 最終的に帰国するのか定住するのか
  • 帰国するなら何時するのか
  • 帰国時にどのようなスキル・経験の状態にするか
  • 定住するならビザや資金計画をどうするか

これは実際に移住後に感覚がわかってくるので、先に決めておく必要はありません。ただ人生の後半戦をスムーズにするため、現地採用は必ず考えてください。

現地採用になるためには

日本で現地採用の求人に申し込む

日本にある転職エージェントに登録して、現地採用の求人に申し込みます。

日本の転職エージェントには現地採用の求人はそこまで多くありません。但しある一定数はありますので、コンサルタントに現地採用を狙っている事を言って、紹介してもらいましょう。

(メリット)

  • コンサルタントが会える距離(日本)にいる
  • 企業との面接も日本でやる事がある
  • 渡航までの相談も日本側で出来る可能性がある

海外の現地社員の求人に申し込む

移住国にある転職エージェントに登録して、求人を紹介してもらうケースです。

現地採用の転職をするのであれば、この方法が一般的だと思います。移住国のエージェントといっても外資系で外国人のコンサルタントではありません。現地の日本人用のエージェントがありますので、そこに登録します。コンサルタントも日本人です。(下記はエージェントとサイトの例)

転職エージェントとの面談はWebで行う事が一般的です。そして自分の希望を伝え、現在エージェントが持っている求人から良いものを紹介してもらいます。

良いものがあれば、企業との面接を行います。これもWeb面接が一般的です。Webで全てが終わる事も有れば一部がリアルの面接になる事も有ります。

(メリット)

  • 現地採用の求人を専門に扱っているので求人数が多い
  • コンサルタント自身が現地に住んでおり、良いアドバイスをもらえる

まとめ

如何でしたが、今回の内容を簡単にまとめます。

  • 現地採用は少し扱いが異なるが、現地の人と同じ雇われ方となる社員
  • 主なメリットはワークライフバランス、デメリットは金銭、保証面
  • 日本、現地どちらでも転職エージェントに相談することで現地採用になれる

現地採用は駐在員に比べて立場が弱いようなイメージがありますが決してそうではありません。現地採用、海外駐在員ともに全く性質が違うので良し悪しではなく、合うか合わないかという事です。

経験した私の感覚では地位やお金よりも、ワークライフバランスを重んじるタイプ。そして人生に刺激や面白みを求める人たちです。

この記事が少しでも現地採用の海外移住に興味がある人の助けになれば幸いです。

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